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ソプラノ歌手 岩見真佐子 Official Blog

ソプラノ歌手・岩見真佐子の日々の活動の様子、出演情報などをお知らせいたします。

2017年 春 第2章

大分公演

大分は滝廉太郎の地。そして、フランシスコ・ザビエルの地でもあります。
今年はマルティン・ルター宗教改革から500年の記念年でもあり、
特にルーテル教会はその中心として様々な働きをしています。
今回のバッハのプログラムにBWV80のカンタータが入りました。
幼稚園の頃から耳にしているこの曲《我れらが神は堅き砦》
歌うたび強く言葉の命をこの身に刻んでいます。

吹抜けのルーテル教会
四旬節前夜満席のお客様になりました。
Masako
In Oita


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2017春 第3章

♪ プログラムのご紹介  から

ドヴォルザーク「モラヴィア二重唱曲集」

この作品の美しさは旋律と響きの重なり、そしてピアノパートの透明感!

民謡の親しみやすさ、この地方の原風景がそのままに聴いていただけると思います。

メンデルスゾーン「6つの二重唱曲集」

6曲それぞれ個性があり、口当たりは良いけれど二重唱の美しさを実現するのは難しい…どちらかと言うと古典的なスタイルでメンデルスゾーンらしい重厚さも。終曲はチャーミングな花たちのお話です♪

ヘンデル二重唱曲集

10曲以上あるイタリア二重唱曲の中からいづれも緩急で構成された2曲を演奏します。嘆き、喜び、苦しみ、感情そのものが音の形で現れます。ヘンデルとバッハは同年生まれですが、作曲の基盤が違いますので、その違いがわかり易いかと。歌詞‼︎  今回はイタリア語で歌います。

バッハ 

「ロ短調ミサ曲」からの二重唱と「マタイ受難曲」からそれぞれアリアを歌います。ミサ曲はラテン語、カンタータとマタイはドイツ語で、テキストは聖書からの引用になります。この二人で演奏するのは10年ぶり











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2017年春 第1章


2007年3月17日 、恩師E.Haefliger先生が天に召されてから
10年目の春を迎えました。

様々な学びの中にあって歌手としての基盤を作る時期に、
世界へとこの道を開き見せて下さり、亡くなる一週間前までウィーンのご自宅で
レッスンを受けておりました。
数日後には故郷のスイスに行くと仰っていらした先生と、
楽しんでいらして下さいね、と
笑顔でご挨拶して日本に戻ってすぐの訃報に、
深い哀悼の意を捧げた春でした。



2年に一度のソロリサイタルを迎えるにあたり、
今回が10年目の追悼の意味合いを持つ事はわかっていましたので、
用意している三つのプログラムのどれにしようか、と、
前年ウィーンのご自宅のレッスン室のバルコニーを見上げながら
考えておりました。
いよいよ、今日決めないと!!というその日に、
大分から連絡が来たのでした。

この絶妙なタイミングとご縁に何らかの意味合いも感じられ、
何年にも渡って重ねてきた音楽の学びが、この様な形でこのタイミングで現実になる。
バッハとドヴォルザークの準備に入りました。
Masako











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王子ホール2017 プロローグ

2017年春【Duette】公演

バッハ、ヘンデル、メンデルゾーン、ドヴォルザークのプログラム、
たくさんのお客様にご来場頂きまして、心より御礼申し上げます。
このプログラムを見守ってくださり本当に有難うございました。

この演奏会の準備に入ってから本番まで、ブログも更新できずにおりました。
飛行機移動の時間に書けばいいことですのに、ついつい睡眠が優先(笑)
この春のご報告を少しづつお伝えできれば、と思います。


いつか「Duoコン」
メゾの愛甲さんとは「こうもり」の10数年前の偶然の初共演以来、「カルメン」「リゴレット」「薔薇の騎士」
「ロミオとジュリエット」「イドメネオ」「コジ・ファン・トウッテ」「ポッペアの戴冠」他、共演の機会があり、
同じウィーンという共通の音楽感性か、大きな刺激を頂きながら何とも心地よい共演をさせて頂いておりました。
「いつか演奏会が出来るくらいになってる…」と笑いながら、早!10年が過ぎようとは!


重なるご縁
いつか、の話しは続き、愛甲さんは私の父方の郷里大分の音大に赴任され、現地での音楽活動が中心になり、
東京での公演は厳しくなっておりました。ところが、
そのうちに今度は家族のことで私が大分に通う機会が増え、
今は大分にいらっしゃる小林先生の音楽に深く学ぶことで、
「いつかDuoコン」は深く静かに確実な準備に入った!はず。。。
いつかその日を迎えるために。
Masako

♪♪♪

2017年3月4日(土) 14:00 銀座王子ホール
[ Duette ] Pf 小林道夫
Sop岩見真佐子 Mez愛甲久美

《 演奏曲目》
バッハ: カンタータBWV78 「イエスよ、汝は我が魂を」より
カンタータBWV80「我らが神は堅き砦」より 〜マルティン・ルター500〜
「ロ短調ミサ曲」より キリストよ憐れみたまえ
「マタイ受難曲」より 愛ゆえに死にたもう
我が頬に涙の流れざるとも

ヘンデル: イタリア二重唱曲集 より
「守り、育み」HWV185
「やつれ、呻き、吐息し、嘆く」HWV188

メンデルゾーン: 六つの歌曲集 Op34より「 歌の翼に 」「ズライカ」
六つの二重唱曲集 Op63 (全6曲)

ドヴォルザーク: ジプシーの歌 Op55より 「森はひっそり静まり返る」「亡き母の私に」
モラヴィア二重唱曲集 Op32より 6曲

♪♪♪






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熊本大分地震への思い

4月14日の熊本大分地震から一ヶ月。
昨夜も余震の知らせに、現地の皆さんの今だに落ち着かない日々を案じています。


父が訪れていた大分から戻ってきたのは、震災の一週間前のことでした。
深く緑豊かな大分の自然、蒼い空と清らかな阿蘇の湧水…
美しい故郷の光景は一気に色を失った気がしました。


現地の親族一同の安否を確かめ合い、大切な皆様のご家族の安否を伺いながら、
舞台上共演の方々も聴衆も、誰もが自分の事として、
真剣な瞬間と向き合っていたように思います。
この一ヶ月の音楽には少なからず、この大地に生きる者同士の真剣な眼差しがあったことを
感じます。

被災地の皆さん、避難所生活で続く余震に、心身共に力尽きる思いでしょう。。。
無事であること、命あること、連絡が取れること、繋がっていること、
それだけにただ感謝の思いです。

⒊11東日本大震災のあの日、都内に居ながら避難所で過ごした一夜が、
まるで昨日のことの様に鮮明な感覚で甦ります。
今何が起きているのか? どこがどんな様子になっているのか?
情報のない隔絶された中で、断続的な余震と鳴響く警報音に一晩中緊張していました。
その後の計画停電や原発被害の中、九州から届く励ましは大きな支えでした。
音楽が本当の意味で直接の支援に繋がるのは、もう少し先のことですが、
被災地の深刻な現状と皆さんが抱える不安は日々共有しています。
諦めずに再生への気持ちから一緒に繋いで参ります。



Masako Iwami
5・14 Tokyo



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